
INTERVEW
機 械の「主治医」として
営業技術部 部品・サービス課
1986年入社 濵近満
1998年入社 袈裟丸幸弘
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Q1
部品サービス課の具体的な仕事内容と、
プロジェクトの開始から完了、そしてその後までの流れを教えてください。

部品サービス課の業務は、ひとつのプロジェクトが完了すれば終わりではなく、その後の長いお付き合いまでを見据えた多段階のプロセスで構成されています。
営業活動 ・ ヒアリングと計画・見積提出と受注 ・部品発注と設計連携・製造プロセス・ 据付工事と引き渡し・アフターサービス。
このように、営業から製造、そして未来のメンテナンスまで、一貫して顧客に寄り添うプロセス全体を担うからこそ、この仕事には次に挙げるような深い「経験」が求められます。
Q2
仕事をする上で最も大変なことは何ですか?
何よりもまず、「新規のお客様の信頼を得るまでが大変です」。初めてお会いするお客様に、私たちの技術力や誠実さを理解してもらうのは簡単なことではありません。「信頼してもらえないと話しかけてももらえない」そんな状況から、どうやって関係を築いていくか。それが私にとっての最大の挑戦ですね。
その信頼を勝ち取る上で、絶対に欠かせないのが「緊急時の対応力」です。お客様にとって、「機械が止まっていたら仕事できない」という状況は、一刻を争う非常事態です。そんなときは、待たせること無く対処します。休日だろうと夜間だろうと、現場に駆けつける。この迅速かつ誠実な対応の積み重ねが、何物にも代えがたい信頼へと繋がっていきます。
Q3
お客様との信頼関係を築く上で
重要になるのはどのような点でしょうか。
私たちの強みは、管理職の方々だけでなく、実際に機械を操作する現場のオペレーターと直接話ができる点にあります。工事や修理で現場に入れば、彼らの悩みや「もっとこうだったら」という本音が聞ける。
時には、現場担当者が上司に「直接言いにくいこと」を、我々が「代弁して上に伝える」こともあります。これは単なる伝言ゲームじゃありません。
我々が外部の専門家として介入することで、お客様の社内にある部門間の壁を壊し、業務改善のきっかけを作る触媒のような役割を果たすんです。そうすることで、単なる業者から、現場と経営層を繋ぐ不可欠なパートナーとして認められるようになります。
こうした地道な努力の繰り返しで築かれた信頼関係は、一度きりの取引では終わりません。それは、長期にわたる強固なパートナーシップの礎となり、次のビジネスへと繋がっていきます。そして、その信頼を裏付けるのが、我々の「経験」なのです。

Q4
これまでのご経験が最も活かされるのは、どのような瞬間ですか?
複雑な不具合の診断 機械のトラブルは一筋縄ではいきません。「同じ症状でも原因が違う時がある」からです。表面的な現象だけ見て部品を交換しても、根本的な原因が解決されなければ、またすぐに同じ不具合が起きる。
なぜなら「他のとこの原因があってここが悪いっていう時もある」から。こうした隠れた真因を見つけ出すには、過去の無数の事例から得た知識と、機械全体の動きを体で理解している「勘」が不可欠です。結局、この「勘」こそが経験の証なんです。理屈じゃない。
お客様から「ここを改造したい」と要望をいただいた時、私たちはそれをそのまま受け入れるだけじゃない。「その方法よりも、こう変えた方がいいんじゃないですか」と、より効率的で、より長く使える改善策を提案します。この一歩踏み込んだ提案ができるかどうかで、我々は「言われたことをやる業者」から、「ビジネスを良くしてくれる信頼できるパートナー」へと変われるんです。
プロとしての自信があるからこそ、時には「それは当社の専門外ですので、別の業者に頼んだ方が良い結果になります」と正直に「断る場合もあります」。何でも安請け合いするのではなく、お客様にとって本当に最善の選択は何かを考える。それもまた、信頼を守るための大事な経験則です。
Q5

この仕事の面白さ、やりがいを感じる
瞬間について教えてください。
自分たちが納めた機械が、お客様の工場で元気に動いている姿を見るのは嬉しいもんです。定期巡回の際に、「君たちが作ってくれた機械、活躍してるよ」と声をかけられると、大きな満足感が得られます。「お客さんのそういう言葉でしか満足感がない」と言ってもいいくらいです。
こちらが考え抜いた改善提案が採用され、結果として生産性が上がったり、使いやすくなったりした時。「お客さんと一緒に喜べるのが1番いい」ですね。「良くなったね」という言葉を共有できる瞬間は、お客様と一つのチームになれた証であり、この仕事の醍醐味です。
